会長のご挨拶
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一般社団法人福島県社会福祉士会 会長 島野 光正
当会は1993年(平成5年)5月に任意団体として設立されました。
また日本社会福祉士会の福島県支部としても活動を行ってきました。そして2009年(平成21年)には任意団体を解散し一般社団法人福島県社会福祉士会として新たにスタートしました。
私たちは国家資格のソーシャルワーカーの専門職団体です。現在500名近い会員が県内の福祉施設や地域包括支援センター、行政、社会福祉協議会、病院、教育、民間会社など様々なところで働いています。
私たちは職種の集まりではなく国家資格者の職能団体です。それはどこで働いているのかということよりも、それぞれの職場でどこに立って、何をしているのかということが問われていると考えています。
この「何をしているのか」ということについて、大きなくくりでは、私たちは「権利擁護」と「地域生活支援」という2つの柱を中心に据えることが大切であると思っています。それぞれの職場によって業務は異なるかもしれません。
しかし、拠って立つところはこの2点であるということ、またこのようなことからも会員の資質の向上や専門職としての力量の向上などが、福島県社会福祉士会が担うべき役割のひとつであると考えて事業・活動を行っています。
また2011年3月11日の東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故以来私たちは個人や職場、地域で様々なかたちで避難者の支援を行ってきました。そして県社会福祉士会を越えて関係団体と福島県相談支援専門職チームなども組織し、継続的に支援ができる体制もつくっています。
しかし一方でこの原発の被災は避難者だけの問題ではなく、放射線と除染は県民全体、あるいは国民全体の問題ともなっていると思います。長引く避難生活や私たちの不安は、今後どのように地域や故郷をつくっていくのか問われています。
当会の会員のなかにも利用者とともに避難し、生活支援を続けいている会員や被災し避難しながらも被災者の方々の支援に当たっている会員がいます。
原発の事故は人々のあたり前に暮らす権利を奪い、家族を引き離し、地域や故郷を破壊するということを起こしています。この中にあって人権と社会正義を拠り所とする社会福祉士はこれからも何をすべきなのか、私たちにできることは何なのかを考え、実践していきたいと思っています。
人々の暮らしがある限り、人々の生活に関わる専門職である社会福祉士は必要とされています。関係団体、関係機関等と連携、協働しながら県民の生活の下支えを行っていきたいと考えています。
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